現実とかけ離れている医療ドラマの問題

病院を舞台にした、医療ドラマはたくさん存在する。
しかし、ドラマは結局エンターテイメントを目的にしているわけで、ドキュメンタリーとは違っている。

中には、面白おかしく現実世界ではありえないようなストーリーを描写している場合もある。
ドラマの世界の話は、視聴者の興味を惹き付けることが目的であるため、ドラマチックに描かれており完全に内容としてフィクションであるのが普通だ。

もちろん、医療を仕事にしている人はそのあたりのことについても先刻承知しており、話の内容について笑い合うことはあっても怒ることはあまりない。
ただ、一般の人が勘違いをしてしまうケースがある点は少し問題だと言える。

ドラマの内容があまりにも現実とかけ離れていて、医療に対する印象を悪化させるような場合には、テレビ局に対して関連団体が講義をすることもある。実際、とある医療ドラマの内容が現実と違っており、医療従事者のイメージを悪化させることに繋がるということで団体が抗議をしている。

医療の世界は命が関わることもあり、人の黒い闇の部分をストーリーにした医療ドラマが存在する。
しかし、それは誠実かつ懸命に働く医療従事者たちのイメージを傷つける可能性があるということは制作者側は認識しておいた方が良いだろう。

近年、テレビ局は実際の現場を取材して、可能な限りその職業に対するイメージを悪化させない工夫が求められている時代だ。
こうした問題はよくニュースにも取り上げられていて、知っている人も多いのではないだろうか。
表現の自由との兼ね合いもあり、賛否両論はあるが、制作者・医療従事者どちら側からも相手の気持ちに歩み寄ることが大切だと言えるだろう。